2014年9月20日 -PR-

IT業界が月収100万円でも集まらないワケ。いまの若者の求めている条件にもっと目を向けるべきだ

IT業界で働いてみたいという方は、いらっしゃるでしょうか?

システムエンジニア、プログラマー。

人気職種ランキングでも上位に位置したりしますが、それはどうしてでしょうか?

何だかかっこよさそうだから?
パソコンが出来る人みたいだから?

IT業界バブルの時代では、プログラマーになりたい人がたくさんいました。

しかし、現在この業界の求人は、非常に深刻な人材不足であるそうです。

それは一体なぜでしょうか?

IT業界の派遣社員の時給は非常に高い

私は新卒からプログラマーでした。

私、情報処理系の大学かと思われているかもしれませんが、れっきとした文系プログラマーでした。

フツーの経済学部を卒業しました。
お金の知識はとても付きましたね。

やはりプログラマーという仕事に、とっても憧れました。

アルゴリズムバリバリわかるようなエンジニアではなく、ソースコードゴリゴリ書くようなプログラマーだったら、文系でも簡単になれるんですよ。

なぜIT業界で働くことに、私は憧れていたのか?

給与が高いからに決まっているじゃないですか!

事務職の月収より、1.5~2倍は高いのです。

3,000万円の借金返済のためには、お金がどうしても必要だったのです。

カネがいるぞ!カネがいるぞ!

さあ、スキルつけてなってやる!

その勢いでなぜかなれたのです。
半年でクビになりましたが・・・。

現在これらのIT業界で働く派遣社員の平均時給が、非常に高くなっていて、前年比8.9%も上昇しているそうです。

時給にすると、2,500円~4,000円前後で、もっと技術力があると時給5,000円は普通だそうです。

残業バリバリの世界だから、日給5万円です。

月にすると、なんと100万円です!

身分が派遣社員でも、毎月100万円稼いでいた人はザラにいたんですよ。

でも人月計算ですから、もっと手取りは少ないですけれどね。

私みたいなエセプログラマーは、とうてい足元にも及びませんでしたが・・・。

スキルさえあれば、一攫千金!

プログラマーって、夢のような職業ではありませんか!

IT業界は使い捨て奴隷社員の世界

こんなに収入が高いのに、なぜこのIT業界が人材不足であるのでしょうか?

それは使い捨ての奴隷のように、働かされるからですよ。

IT業界の雇用形態の特徴として「特定派遣」というシステムで動いています。

このシステムは派遣会社に正社員として所属し、正社員としての福利厚生を受けながら派遣先へ出向して客先業務を行うというものです。

自社で働けないのですよ。入社しても。
自社ではひたすら自習しているだけです。

営業さんが面接のアポとって、集団で客先に面接に行くのです。

「明日からあなたたちの職場はここねー!」

明日からわけわからない新しい職場に就職です。

受け入れ先の企業は、すでに能力があると見込んで受け入れていますので、受け入れ先での教育はまったく期待できません。

派遣元の会社は、こうやって相手任せ、現場任せなんですよ。

現場で仕事を覚えてもらえばいい。
お金さえ運んできてくればいい。

はっきりいって、派遣元の会社の奴隷になって働いているようなものです。

派遣先から1~3ヶ月の試用期間でクビ切られようものなら、

「もうあなた、使えないから明日から来なくていいよ。契約満了ね。」

期待に添えなければ、雇用期間満了の解雇になるだけです。

派遣元では正社員でも、使い物にならないとわかった時点で速攻リストラ対象です。

キャリアも生活基盤もボロボロです。

あとはジェットコースターのごとく、高いところから勢いよく落ちていくだけです。

次にまともな仕事に就くことは不可能です。

こんな不安定過ぎる世界で、いくら高い時給がもらえても、あなたは安心して働けると思いますか?

現在の仕事へ若者が希望していること

「日本能率協会」が実施している、新入社員に対する会社や社会に対する意識調査があります。

定年まで勤めたいと思っている割合が50.7%と、今年初めて過半数を上回ったという結果が出ています。

1つの安定した会社で働くなんて、かっこ悪いって思っていた転職全盛期の時代は終わったのでしょうか?

きちんと毎月の給与。
定年まで安心した仕事。
充実した研修制度。

そんなおだやかな波のような暮らしを、今の20代は求めています。

30代半ばの人たちからすると、2,000年に起こったITバブル崩壊の後に、超氷河期での就職活動を強いられました。

思うような仕事に就けず、行きたくない会社に無理やり入って、リストラや転職を余儀なくされた年代です。

30代からしても、「安定」という言葉は喉から手が出るぐらい欲しいものに違いありません。

それをスタート時点から望む20代は、私達のような年代を見て、「お金じゃない。仕事は安定だ。」と思うことでしょう。

経済に翻弄されている先輩を見て、反面教師にしているに違いありません。

憧れであったIT業界が、「きつい、帰れない、給料が安い」の3K業界へなっているのです。

ブラック企業に激しく敏感な世代、そしてSNSで同調しやすい世代です。

みんながしたくないものは私も同じです。

これじゃあ人が集まらないのは、当然という結果なのです。

認めてあげられる環境に変わっていくことが大事

IT業界のような業界が、典型的な例だけかもしれません。

人を使い捨てのように使うシステムを継続していたら、希望を持って社会に出てきた若い人達の純粋な気持ちが真っ黒になるのは当たり前です。

人はだれでも認められたい。
一人でいるのはつらい、怖い。
安心して暮らしていきたい。

不安定よりも、人間は安定を求めるいきものです。

どんなにその派遣先で頑張っても、誰にも認めてくれません。

ただ働くだけ。カネを稼ぐだけ。

評価もなければチャレンジ精神も持てません。

能力が認められて、成果が認められて、その時に自分が働いている価値、存在が見いだせます。

派遣先では全てが借り物で、自分の居場所もありません。

自分だけの机やイス。
自分だけのパソコン。
自分だけの引き出し。
自分だけの買い置きお菓子(!?)。

人間関係で悩むことはあっても、人は1人では仕事が出来ません。

若者だけじゃないです。

働く人誰もが認めて欲しいのです

IT業界は今後は人間性を重視していくべき

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「派遣社員は使い捨て同然。お前はゴミだ。」

そんなゴミ捨て場のような職場で働いていた私だから、ゴミ扱いされるのはとってもよくわかります。

どんなに派遣元の会社の給料が安くても、派遣先の仕事内容に人間的な配慮をすべきです。

ゴミより、生き物として扱うべきです!

職場の善し悪しを判断する基準は、肉体的な疲れが少なく、精神的なストレスが少なく、職場の人間関係が良好なことです。

三つとも優れている職場であれば、給料が安くても高い給料に匹敵するのです。

どんなに高給な職業でも、超激混みの通勤ラッシュで、毎日残業で終電ギリギリじゃイヤになってしまいます。

高い住宅ローンの支払いに追われ、子供の教育費に全部使われ、気がついたころには老後資金がありません。

ヘトヘトに身を尽くしたあとに、ストレスで頭がハゲ落ちて精神おかしくなってしまっては、人間として生きてきた意味がありません。

そんな人生を誰も送りたくなんてないでしょう。

お金をエサにして釣り竿につけているそこの派遣業界の人達よ。

今の若者はそんなエサには食いつかないぞ!

これから希望を持って働く人の心の叫びに、もっと、もーっと目を向けてあげてください。

ゴミではなく、生きている人間として扱ってください。

よきIT業界に、今後は生まれ変わりますように。

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