人間関係がイヤで仕事を辞めたいのにお金がないから辞められない。お金のために働いている時に考えたいこと
「人間関係がイヤで、もう仕事を辞めたい、でもお金がないから辞められない。」
25歳の男性の方から、職場の人間関係が耐えきれず、もう仕事を辞めたい、でもお金がないから仕事を辞められないというご相談をいただきました。
つらい人間関係がイヤで職を転々としているけれど、スキルがないので好きでもない仕事に就いている。でもこの負のスパイラルから抜け出したいということです。
生きていくためにお金は必要だから、どこでも採用してくれる会社に入ってしまう・・。
ストレスフルな人間関係や自分のやりたいことなんてグッと我慢して、文句も言えずに働いている人も多いのではないでしょうか?
働く目的って、一体何でしょうか?
あなたは、なぜ働いていますか?
私自身も転職を繰り返していき、とあることがきっかけで、自分の考え方を変えていくことができたのです。
人間関係がイヤで仕方がなかった時代は、お金がすべてだった
私が20代前半の時期でしょうか?
職場の人間関係がものすごいイヤな時期がありました。
特に女性が多い職場の時は、年上の女性の先輩に気を使わないといけない事が多く、何でも雑用ばかりやらされて、職場の文句や愚痴を1日中聞かされ、ノイローゼ寸前でした。
自分のやり方を言っても、「そんな事できるわけないでしょ!」と、地中深く自分の主張なんて踏み潰されてしまい、ミミズのような生活を強いられてきました。
職場に行ってもただ雑用ばかりさせられるし、お昼も職場の文句しか聞かされないし、この職場で働いていてどんなメリットが得られるのだろうと・・。
人間関係がイヤになって、職場を転々としました。
しかし、どこに行っても、やっぱりイヤな人は必ずいました。だから人間関係を良くしようとか思わなくなっていきました。
「お金だけ得られればいい。」
人間関係がイヤで仕方がなかった私は、仕事に求めるものがただお金だけになっていました。仕事にやりがいなんて、まったく求めなくなっていました。
ただ、お金だけ。
お金さえあればいい!
生きていくために働く必要があるけれど、お金だけあればいいと割り切って、私はお金だけを生きがいに働いていくことにしたのです。
お金のために働き続けた結果、突然病気になって気づいた
「お金さえあれば、何でも買うことができる。」
お金が世の中の全てと思っていた私は、お金のためにがむしゃらに働き続けました。
ちょっとぐらい疲れていても、周りの人を蹴落としてでもがむしゃらに頑張って働けば、上の人に認められて昇給してお金もどんどん増えていく。
同僚に嫌がられようとも、自分さえ良ければいいや精神で働いていました。
お金のために、休むヒマなんてまったくありませんでした。
しかし、無理がたたったのか、体中にじんましんができることが多くなりました。ある日突然じんましんがひどくなって、床を転げ回るほど悶え苦しむことに!
アレルギー体質でも何でもありませんでしたので、正直何が起きているのかさっぱりわかりませんでした。
夜中に救急車に運ばれるほどの「急性じんましん」が発症し、過労とストレスから出てきた可能性が高いとのことでした。約1週間ほど入院しました。
突然病気になった私は、人生のすべてを否定されたような気持ちになりました。
お金のためだけに働いてきた私は、「なぜ働いているのか?」についてじっくりと考えました。
「働くことって、自分のためだけに働くんじゃないな。」
自分の利益追求のためだけに働き続けて来た私は、「お金 = 幸せ」という図式がここで崩壊していくことになったのです。
生きていく上で必要だと思うお金を最小限にしてみた
お金さえあればいいという、お金に人生が囚われていた私は、生きていく上で大切なお金についてガムシャラに勉強をしました。
お金があれば何でもできると思い込んでいましたが、実は生きていく上で必要なお金の上限を知ることが、お金の呪縛から開放される手段であることがわかりました。
少ないお金で幸せになれる方法を見つけることにしました。
「いつもコンビニに行くと余計なものを買ってしまうから、素通りしよう。」
特に必要でも何でもないのに、コンビニでペットボトルや雑誌を買うことが習慣になっていました。
自分の行動パターンやモノへの価値基準がいかに浪費体質であるかがわかり、次第に「いるもの」と「いらないもの」がわかるようになっていきました。
少ない収入でも少ない支出で、自分の人生が満足できるようになっていきました。
本当に必要なものを必要なだけ買う。
モノがあれば、幸せでもなんでもないことがわかってきました。
人は幸せになるために生きるのであって、お金のために生きるものではない。
少ない収入だって工夫して生きていけば、幸せな気持ちになれるのです。
考え方が変わっていったことでお金に対する不安は減っていき、ガムシャラに働かなくても心の底から幸せに生きていけるようになっていったのです。
働くということは、傍らにいる人を幸せにすること
職場に心が煮えくり返るほどイヤな人もいるのは事実ですが、自分のミカタになってサポートしてくれたり、仕事を教えてくれたり、実はいい人もいっぱいいたりします。
なぜ私は働いているのだろう?
色んな職場を転々とした中で、安月給の職場でなぜ長年働き続けられたかの原因を考えていたのですが、やっぱりいい人達に恵まれていたからなんですね。
自分のためだけじゃなく、同僚や上司のために働く。
お客さんの喜ぶ顔が見たいために、自分ができることをやる。
自分のそばや傍らにいる人をラクに幸せにしたい、人の役に立ちたいという思いが私が安月給でも働き続けられた理由だと思っています。
自己中心的な幸せだけを考えて働いていたら、周囲の人の心も離れていってしまいます。1人では仕事なんてできませんから、孤立していってしまいます。
会社はたくさんの人と一緒に大きなことを成し遂げる場所ですから、自己中で孤立してしまうと結果的に幸せが離れていってしまいます。
他の人に貢献することによって、その対価としてお金が得られる。
幸せに働くためには、自分が人や社会の役に立っているという実感が大切なのです。
「仕事を辞めたい!」なんて思わなかった会社は、やっぱり人間関係がよかったです。「仕事」の内容より「人」の内容がいい会社でした。
仕事は「人」でできている。
これが、私が働いてきて感じたことです。
傍らにいる人を幸せにすることであり、働くことによって他者とつながることができて自分の存在意義を確かめることができることがわかっていったのです。
働くことって何だろう?と考える事は、人生を考えること
「働くことって、何だろう?」
「何のために、お金を稼ぎに行っているんだろう?」
あなたは働くことについて、考えてみたことってありますか?
働きたくないけれど、お金がないから仕方がなく働いているという人がほとんどでしょう・・。働くってとっても大変ですから、働きたくなんてないですよね。
人生の中で20〜60代という、1番気力も体力も充実している時期に人生の中でもっとも働いています。1日の中でもっとも仕事時間に費やしていませんか?
仕事時間 = 生きている時間の今、その人生で最も大切な時間をお金の奴隷になって働く時間にするのか、幸せな時間にするかは、自分の人生を考える上でとっても大切です。
好きなものが欲しいからか。
好きなことをするためか。
誰かの役に立ちたいのか。
ふと立ち止まって、仕事について1度考える時間を持ってみて下さい。迷ってきたら、何度でも立ち止まって考えてみて下さい。
人によって働く価値基準なんて違っているのは、当たり前です。お金のためだけに働くことだって1つの選択肢です。要するに、自分が納得していることが「答え」です。
でも1つ言えることは、お金のためだけ働くと幸せ度は減っていきます。
人は必ず失敗します。
つらい時や苦しい時に、周りの人に助けられる人になっていることで、人に助けられてまた立ち直っていけます。
立ち直るか、挫折するか。その分岐点で、お金を得続けられる人になれるかなれないかが変わってきます。人を大切にすることが、仕事を大切にすることです。
私にとって、仕事は単なる習慣とか経済上の問題ではありません。危険と刺激に満ちた、豊かで果てしのない冒険なのです。
自分にぴったりの仕事、満足できる仕事をする幸運に恵まれれば、人生の何たるかも理解できるようになります。
ルチアーノ・ベネトン(実業家)
働くことで他者とつながり、「働く」ことで幸せになっていき、幸せになれて「お金」をいただく。そんないい循環作用をもたらす生き方ができるといいですね。
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