恐怖!空き巣じゃなく居住中に泥棒に入られた。防犯対策をしっかりしていないと命まで狙われる
これは人生の中で、決して忘れることができない恐怖体験です。
私達夫婦は、結婚して間もない頃に夫が転職した会社の社宅に夫婦ふたりで住んでいました。
夫のリストラ騒ぎがあって、やっと一段落がついて何事もなく平凡な日々を過ごしていました。
しかし、平凡な日々は長くは続きませんでした。
今からちょうど11年前のお正月休みに、この事件は起こりました。
「明日は山周辺をドライブしてから、日帰り温泉でも行こうか?」
お正月休みを利用して、山梨県にある日帰り温泉にでかけた時のことでした。
温泉に入ろうとして入湯料を払おうと思い、財布を開けた時に事件が発覚したのです。
財布を開けてみたら、びっくりするような中身に!
「あれ、なんで?なんでお札が1枚も入ってないの?」
お正月休みにたくさん楽しもうと思って、多めに下ろしていたはずの4枚の1万円札が、1枚も財布の中に入っていません。
財布のカード入れを見てみると、クレジットカードや銀行のキャッシュカード、運転免許証や健康保険証、電子マネーのカードがまったくありません。
残っていたのは、10円や100円玉のジャラジャラの硬貨と近所のスーパーとドラッグストアのポイントカードのみでした。
夫と私は、顔を2人で見合わせてもうびっくりです!
「こ、これって、財布の中身を盗られたってこと?」
仕事から帰ってきて家にカバンを置いて、家計簿を付けるときには確かに中にはお札は入っていました。
考えられるとしたら、夜中に誰かに盗まれたということしか考えられません。
まさか夫が犯人?
そんなことしたら夫をボッコボコにするだけで済みますが、夫の顔色を見る限りそのような様子はまったく見られません。
「夜中に誰かが家に入ったんだ!家にすぐに帰ろう!警察に連絡だ!」
夫婦で顔色が真っ青になりながら、一目散に家にとんぼ返りすることになったのです。
車の中で警察やカード会社などあらゆる所に連絡
「ちょっと!なんで電話がつながらないのよ!」
山梨県の山奥ですので、携帯の電波も届きません。
デコボコの山道を降りて行ったところで、ようやく山梨県警につながりました。
「あ、こういう時は110番にかけてくださいね。」
夫は高速道路で何とか平常心を保ったまま運転していましたが、私は気が動転してなぜか救急(119番)に電話してしまいました。
「警察に転送しますね。落ち着いてくださいね。」
やさしい消防士さんが、警察(110番)に転送してくださいまして、ようやく泥棒に盗まれた件を話すことができました。
夫が運転しながら、私を奮い起こすように話しかけてきます。
「カードもないんでしょ?銀行やカード会社にも電話しなきゃ!」
まさか自分が盗難用の緊急ダイヤルに電話をかけるとは、思っても見ませんでした。
「我が家の預金、まだあるのでしょうか?」
息をハァハァしながら電話口で確認したら、はっきりとした残高までは教えてくれなかったのですが、口座にお金はあるということぐらいは教えていただけました。
すぐに電話をしたおかげで、銀行とクレジットカードは、無事に止めてもらうことができたのです。
たくさんの警察官によって、自宅の検証がはじまった
1時間後には、山梨から東京の社宅になんとか無事に着くことができました。
約10分後にはパトカーが複数台やってきて、地元の刑事の方と制服をきたおまわりさんとで、我が家はあふれかえっていました。
「これが中身をごっそりと盗まれた財布です。」
「これは最近よくある手口ですね。中身だけ抜いて事件の発覚を遅らせるパターンです。」
よくある手口って何なんですか?
こんな頭がよさそうな泥棒の犯行は!
「財布、ちょっと真っ白くなっちゃいますけれど、いいですか?」
泥棒が触った財布なんて、2度と使いたくありませんから了承です。
刑事さんに差し出すとおまわりさんに財布が渡されて、白いうさぎのふわふわのしっぽのようなもので、茶色い財布が真っ白に・・。
財布のほかにもドアノブや部屋の中など、白い粉で真っ白になっていきました。
「泥棒が歩いた形跡が残っていませんねぇ。」
廊下を土足で歩いた形跡が残っていないということです。
ご丁寧にも、土足ではなくちゃんと靴を脱いだみたいです。
「鍵穴も確認してみましたが、ピッキングされた跡がありません。」
どんなに巧妙なピッキングをしても、何かしら形跡が残るそうです。
刑事さんによる予測によると、犯人はこの社宅の合鍵を持っていて、夜中にこっそりとその鍵を使って靴を脱いで入ってきて、財布の中身だけを抜いて立ち去ったのではないかと。
発覚を遅らせるために財布は残し、硬貨は音がジャラジャラとなるから、置いていったのではないかと。
ご丁寧にきちんと鍵を閉めて、立ち去っていったとか。
びっくりするような手口を聞いて、夫婦ともに心臓がバクバクしながら聞いていたことは間違いありません。
会社中に犯人探しが始まり、第二の被害も出始めた!
「合鍵って、もしかして会社の中の人の犯行じゃないの?」
本物の鍵を持っていることが濃厚であったことから、社宅の中を精通している人の犯行ではないかという疑いの目が、夫の会社中に広がってしまいました。
もし社員の犯行だったら、懲戒解雇の対象になるようなことです。
しかし、我が家だけで被害が終わったわけではありませんでした。
上の階や横に住む人にも同じような泥棒に入られてしまったのです。
「これはもう、鍵を全取っ替えしてもらうしか方法はないんじゃないの?」
あろうことか、前の住人が退去時に鍵を交換していないということでした。
社宅の管理をしている総務の人に、社宅住民総出で訴えました。
協議の結果、全部の鍵を交換してしかも2つの鍵穴を付けるという、とんだ大規模工事にまで発展してしまいました。
おそらく社宅に住んでいる時に子供が鍵をなくしたり、管理不届きな管理人のマスターキーをどこかのタイミングで入手したとかで、合鍵が作られるようになってしまったのではないかと。
まったくズサンな管理体制だったことに住民一同腹を立てつつ、家賃が安い社宅ってこういうものだよねと、割り切るしかありませんでした。
「夜中に人が入ってきたなんてもう信じられない!こんな家に住んでいられない!」
もし犯人が起きた時に鉢合わせをしたら、命がなくなっていたかもしれません。
「夜中に起きなくて良かったな。」
同時にこんな家に住めないという衝動に駆られた夫婦が、新築一戸建てを衝動買いしてしまうという、さらなる大惨事にもなってしまいましたけれどね・・・。
我が家が新築一戸建て購入を失敗し、借金500万円を作った理由(その1)
お金は盗られても命だけは助かって良かったと、今ではそう思うようにしています。
2年後に犯人が逮捕!お金も保険に入っていたために戻ってきた
新築一戸建て購入に失敗してから、落ち込んだ日々を過ごしながらボロい公営団地に住んでいました。
事件発覚後から2年経ったときに、1本の電話が警察から入りました。
「MIKIさんの電話でお間違いないでしょうか?あの時の泥棒が捕まりました。」
なんと捕まったのは、中国人窃盗団の1人で、プロの手口による犯行であることがわかりました。
結局どうやって入ってきたんだろ?
当時犯行の詳細を聞けばよかったな。
お金に関しては、盗難保険に入っていたために財布に入っていた4万円は返ってきました。
しかし仕事を休んで運転免許証の再発行に行ったり、銀行への手続きに行ったりと、有給を何日もムダに使うハメに。
犯人が捕まって、お金やカード類が復活してホッとしたのはいいのですが、心に大きなキズ跡が出来てしまいました。
「夫婦にできた心のキズ跡、一体どうしてくれるんだ!」
お気に入りの財布もあんなに真っ白になってしまい、体中から煮えくりかえるほどの怒りがこみ上げてきたのでした。
泥棒に狙われやすいマンションはこんな条件
今回泥棒に入られてみて、社宅が泥棒にどれぐらい狙われやすいか、調べてみることにしました。
泥棒に入りやすい条件としては、以下の様な特徴があります。
- 駅から比較的近い場所
- 低層階(4階建て以下)
- 管理人が不在である
- 小規模の住宅である
1階や2階は侵入しやすく、高層階は金持ちが油断していることが多いからだそうです。
スパイダーマンみたいな泥棒が実際にいますし、入ったら見えなくなることが1番狙われる原因になります。
そしてオートロックマンションだから安心と思うことも、1番危険です。
最近では女性でもオートロックだからと、鍵をかけずにゴミ捨てやコンビニに行く方が多いということで、本気で注意しましょう。
油断していることが、1番危ないのです。
我が家は4階部分でしたし、全部の条件に当てはまっていましたが、この条件に当てはまらない人も、十分に気をつけるようにしましょう。
油断は禁物!居住していても泥棒は入ってくるので防犯対策はしっかりと!
このように、泥棒っていない時にだけ入ってくるかと思いきや、人がいる時でも余裕で入ってきます。
恐らく下調べを念入りに行っていて、夜に寝ているとわかっていて入ってくるのではないかと思われます。
泥棒はつねに周りを警戒しています。
住民一同が顔合わせをするなどして、怪しい人でも挨拶してしまうなどが、1番手っ取り早い防犯対策です。
新聞受けや植木鉢に鍵などを隠すなんて、「入ってください。」って言っているようなものです。
ガラスに「防犯フィルム」や、「センサーライト」や「防犯監視カメラ」などを設置することも、とてもよい防犯対策になります。
あとは鍵なども、ピッキングに強い「ディンプルキー」などを採用している所を選ぶことをおすすめします。
自分で鍵を変えてもよければ、こんなにお得な鍵や防犯グッズを置いてあるお店もあります。
我が家も2度とこんな目に遭いたくありませんので、防犯意識と鍵の管理はしっかりするようになりました。
ほんの数分で、現代の泥棒はあなたのところへ簡単に侵入してきます。
日頃から「防犯」をしっかりと意識することで、泥棒に狙われにくくすることができます。
心にキズを負わないためにも、防犯意識はしっかりと高めておきたいですね。
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