うつ病にかかった家族への接し方はどうすればいい?身近な人の心の不調に寄り添う時に大切なこと

「妻がうつ病になってしまった。どうやって接したらいいのだろう・・。」

朝になると、ベッドから起きれない。ごはんも作れないし食べられないし、顔色がとっても悪い・・。

憂うつな気分や不安感が続き、おっくう感、食欲不振、思考力や集中力の低下、不眠などといった精神疾患が「うつ病」です。人口の2〜5%に見られるとっても身近な病気です。

今回奥様がうつ病にかかってしまい、どうケアをしたらいいかわからないという旦那様からのご相談をいただきました。

私の夫もうつ病になったことがあり、心配で不安な気持ち、どう接していいかわからない気持ち、とってもよくわかります。つらくて苦しいですよね。

もし家族がうつ病にかかってしまった場合、どう接したらいいかどうかの対処法をアドバイスできたらと思います。

まずは慌てている自分自身を1番落ち着けてあげる

「奥さんはうつ病です。ゆっくり休ませてあげてください。」

精神病院の医者にこんなこと言われても、どうしていいのかさっぱりわからないですよね・・。

私も幽霊のように青ざめた顔の夫を連れて病院に行ってうつ病と診断された時は、「これからどうしたらいいのだろう・・。」と途方に暮れていました。

だって、うつ病なんて言われても鼻水垂らす風邪薬を飲むのと違って、どうやって治してあげたらいいかわからないじゃないですか?

だからもう、パニック!

「今日の体調は昨日よりいいかもしれない。」と思ったら、「あぁ〜今日はダメだぁ・・。」と翌日は死んだようになっている・・。見ているだけで、こっちがどんよりモードになってしまいます。

でもあなたがパニックになって慌てていると、奥さんにもその慌てふためくモードが伝わってしまい、みんながヘトヘトになって治りも遅くなってしまうかもしれません。

だから、まずはスーッと深呼吸してあなたが平常心を保つようにする。

あなた自身が1番落ち着いて考えてみることが、治療の初歩段階でもっとも大切なことなのです。

おうちの中が穏やかで心が落ち着ける空間にしてあげることが、奥様にとっても治療にいい環境になっていくのです。

うつ病を理解して家族の症状を受け入れてみる

スーハーッて呼吸したら、ちょっと落ち着いて来ましたか?

うつ病はほんと身近にある病気であり、多くの方がかかるからこそ、今はうつ病になった体験記や治療法などの本がたくさん出ています。

うつ病とは一体どういった病気か?
家族がなった場合どう接したのか?

落ち着いたら、うつ病に対する基本的な知識をつけてみることにしましょう。

ご家族がうつ病になった体験記では、「ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)」がとっても有名でわかりやすいですよね。

「うつ病-という名の黒い犬」という、うつ病についてわかりやすく説明したたった4分構成の動画があります。「黒い犬」をうつ病に例えて表現しています。

イラストの柔らかいタッチを見て癒やされながら、うつ病の発病から人生のすべての楽しみがなくなり、専門家に相談して立ち直るまでのストーリが描かれています。

まずはうつ病というモヤモヤした症状について理解してみる、そして家族の症状を受け入れてみる。

ハッキリ言って、大変です。なかなか家族の症状を受け入れられません。

私もうつ病の夫を見て「なんで我が家だけこんなに大変なの?」と、楽しそうに過ごしている家族と比較して落ち込んでばかりの日々でした。

でも発想を変えて「誰でもなる病気なんだから、これも普通の当たり前の生活かな〜。」と、現状を受け入れてみました。

つらい現状を受け入れるまでとってもしんどくて大変ですが、受け入れた時に今置かれている大切なことは何かがわかってきますよ。

信頼できる精神科医を選ぶことが実はとっても大切

奥様はすでに精神科医にかかられており、薬の服用を続けられているとのことですよね。

心の病気なんて薬で治す必要があるのか?と、薬物療法に対して抵抗感や否定的な先入観を持ってしまうかもしれません。

しかしうつ病は休めば治るというものではなく、脳内の神経伝達物質の働きに異常が起こる病気です。抗うつ薬、抗不安薬など、必要に応じて薬による治療は必要になってきます。

精神科に通われているのは治す方法の1つとしてとっても大切ですが、精神科にも実はたくさんの種類があります。

精神科なんて書くと抵抗がある人がいるから、「こころのクリニック」とか「ハートクリニック」とか看板を掲げている所もあります。

いいお医者さんもいっぱいいるのですが、実はそういう新しいクリニックに限って、いい加減なヤブ医者もいることも事実です。

我が家も実は金儲け主義のクリニックに引っかかってしまい、余計に症状が重くなり、吐き気や頭痛などの副作用でもがき苦しんでいました。

「このクリニックはダメだ。」と見切りをつけて、治療までに2〜3件医者を変えてきました。

口コミや近所の方の生の評判を調べ上げ、最後は入院施設がある精神科専門の総合病院に行って治すことができました。

メンタルの不調は、やはりきちんと信頼関係が構築できる医者選びがとっても大切だったりします。

「この医者は合わないな。」とあなたが感じたら、セカンドオピニオン、サードオピニオンなどを求めてみましょう。

1番確実なのが「厚生労働省」のサイト「みんなのメンタルヘルス」で検索してみることです。実際に困っている事を電話やメールで相談することもできますので、ぜひ活用してみましょう。

うつ病は伝染る。あなたが適度な距離を置いて頑張りすぎない

うつ病の家族がいると、どうしても心配になりすぎてしまいます。

どうしたらいいのだろう?こんな治療でいいのか?接し方は合っているのか?と、1日中考えてしまうかもしれません。

実はあまりにも考えすぎて近すぎてしまうと、あなた自身がうつ病になってしまう可能性大です!私も実はノイローゼになりかけました。

離婚も考えましたし、夜中に耐えきれなくてずっと泣きじゃくっていました。うつ病に半分伝染っていたかと思います。

そんな時に大切なのは「距離感」を意識する事です。あなたが仕事に行っている間は、奥様のことは忘れてしまうぐらい、気持ちを切り替えてみましょう。

励ましちゃいけない、頑張れって言っちゃいけないとか、そんなに完璧になんてできないですよ。

ウンウンと相手に共感するだけでいいなんて、仏や神様じゃないんだから、感情がある人間にできっこありません。

私もたまにブチ切れて、「こんなに大変なの、あんたのせいよ!」なんて、言っていましたもん(汗)完璧に頑張りすぎて、相手に依存し過ぎていたと反省しました。

相手の気持ちを聞いてあげることも大切ですが、たまには適度な距離を置いて1人になる時間を作ってみてください。おいしいものでも食べに行って下さい。

オレが変わりに頑張ってお金を稼がなきゃ!
家事も食事も全部オレが1人でやらなきゃ!
メンタルは全部オレが受け止めなきゃー!

なんて、思わないでくださいね。

頑張らないってうつ病の人に言わない方がいいってどこかに書いてあったら、あなた自身が頑張らないことの方がもっと大切です。

相手の感情をずっと受け入れていると、あなた自身がヘトヘトに参ってしまいます。

うつ病は伝染ります。うつでうつうつしているとうつります。(わかりづらい表現だ・・)

気分転換して遊びに行ってリフレッシュして、心が健康な状態でサポートしてあげてくださいね。

うつ病は再発する。完璧に治らないと思っていた方が気楽

うつ病はきちんと治療をすれば、必ず治ります。治る病気であることに安心して下さい。

でもうつ病は1度治っても、とっても再発しやすい病気です。夫の主治医に聞いた話ですと、はじめてうつ病になった人のうち、約半数は再発するそうです。

うちの主は、何度も何度もうつ病を再発させています。今でも時々症状がでています。

うつ病って、頑張りすぎたり、完璧主義だったり、なんだかんだと本人の性格も関係していたりします。人間の性格なんてそんなに急に変わりませんからね。

我が家では、うつ病は持病だと割り切っています。「あぁ、また再発しちゃったのね〜。」と・・。家族の私が受け入れているので、結構あっけらかんとしています(笑)

以前のように元気になって欲しい、あの頃のように戻りたいと思ってしまうかもしれません。本人も家族も完璧に治したいと思ってしまいます。

でも実は人間って、生きているだけで幸せです。今の命があればいいと思いませんか?

6〜7割ぐらい治ったらいいかなと思っていた方が、実は気楽です。

今日の命があること、今の命に感謝をして生きていれば、実は他の色んなつらい悩みもスーッと軽くなっていくことができますよ。

死にたいと言い出したら赤信号。色んな人に頼りまくる!

精神疾患であるうつ病の場合、軽度と重度でかなり症状が違ってきます。

自分自身で「自分はうつ病だ。きちんと休んで治そう。」と思えるぐらい軽度の症状なら、薬物療法などで比較的短期間で治ってしまうこともあります。

でも、「もう死にたい。」「生きていたくない。」なんて言い出したら、かなりの危険信号です。赤点滅がピコンピコン!って鳴っています。

実は私の実父は、多額の借金と過重労働問題で重度のストレスを抱えていました。

きちんと診断してもらったわけではないですが、様々な症状からうつ状態に近いものがありました。

うつ病状態でもほとんど弱音を吐かず、仕事が深夜勤務ですれ違い生活で、家族とはほとんど話す時間が取れませんでした。1日も休まず、皆勤賞を毎年もらうほど頑張り屋さんでした。

家族が気づいてあげられなかったこと、治療せずにサポートが行き届かなかったことで、ある時ふと自殺してしまいました。あと1年頑張れば定年という直前の出来事でした。

「死にたい」って言い出したら、脳が本気で危険信号を放っているサインです。

手遅れになる前に、医療機関に相談するだけではなく、本気で周りをどんどん巻き込むぐらい相談しまくって下さい。あなただけではサポートしきれないはずです。

人間なんて1人でできる力なんて、たかが知れています。頼って頼って頼りまくる!

助けを求めることは、全然恥ずかしいことじゃありません。

家族はあなたなら、心の中を素直に見せてくれるはずです。そんな時はしっかりと向き合って聞いてあげて下さい。

すっごい大変かもしれませんが、大切な家族の命を救えるのは、1番身近であるあなたなのですよ!

うつ病は1人で抱えられる問題ではない。チーム力で治していこう

いやー、今から振り返ってみると、私の人生、ずっとうつ病家族と向き合って生きてきているかもしれません。

自分自身が病気への知識がまったくなかったこと、うつ病なんて病気があること自体知らなかったことで、大切な実の父まで失うことになりました。

夫の時はパニクったものの、周りに頼る作戦で乗り切ることができました。

うつ病はうつ病にかかっている当の本人ばかりクローズアップされてしまいますが、うつ病の家族を抱えてわかったこと、それは、

家族の心のケアが、実はもっとも大切であることです。

周りが笑顔を失い、家の中がマイナスの空気になっているだけで、当の本人にもそのマイナスの気がより伝染していってしまいます。

ある程度いい加減でいいはずです(笑)周りにあっけらかんと話すぐらいおおやけにしちゃって、どんどん周りにサポートを依頼してください。

多くの人を頼ってください。

医療機関だけではなく、社内や社外の相談窓口、自治体の保健福祉センター、インターネットによる相談窓口など、今はうつ病患者さんに対するサポート体制がとっても充実しています。

うつ病は1人で抱えて治せるような病気ではありません。多くの人のサポートを得て、チームで温かく見守りながら、少しずつ治すようにしていってくださいね。

人生でつらい事があれば、次はいいことが起こる順番です。

人生、そんな風にできていますよ!

ABOUTこの記事をかいた人

橘 桃音

東京都在住小学校2人の娘を持つ母。機械メーカーで10年間勤務した後に独立。Webサイト運営、ブロガー、ライター。

このサイトでは私の人生の中で経験してきたこと、日々の暮らしに役立つ情報を誰にでもわかりやすくお届けしていく予定です。