家を買うなら都市部ではなく郊外である理由。現地を見て驚愕!地方の中心部で起きている悲しい現象
「ここら辺のお店、ほとんど潰れてしまっている。」
先日福井県のお祭りに行ってきたのですが、この時に福井に住んでいた夫に教えられたことがあります。
昔はもっとにぎわっていた商店街のほとんどが、シャッターが閉められている状態だったのです。
シャッターが閉められており、人がまったくいない廃墟の街と化していました。
なぜこのような問題が起きたのでしょうか?
どうして人がいなくなってしまったのでしょう?
地方の都市部になく郊外にあるもの
ほとんどが自営業の方で作られた中心部の個人商店街は、駐車スペースがありません。
何かまとめて買おうとしても、色んな商店街を歩いて行かなくてはなりません。
それも楽しみかもしれませんが、今は便利なことにショッピングセンターに行けば1箇所で何でも揃ってしまいます。
中心部にはこういった便利なショッピングセンターがなく、若い人たちは郊外に行ってしまうのです。
郊外に便利なものがあれば、必然的に郊外に住むようになります。
こうやって地方の中心部からどんどん人がいなくなっていくのです。
郊外の人達は1家に複数台車を持つ車社会である
実際に中心部からはずれて見に行くと、非常に多くの住宅街がありました。
しかもほとんどが広い敷地で、小さな自転車や三輪車があったりと、若い人たちがたくさん住んでいることがわかります。
福井に住む親戚の方の話によると、今の若い人たちはほとんどが車を持っているそうです。
車離れが進んでいる東京では考えられないことです。
一家に複数台持っている家庭も多く、郊外では駅がない代わりに車社会であることがわかります。
でもなぜ駅から近い中心部ではなく、駅から遠い郊外にみんな移ってしまっているのでしょうか?
都市部はバカ高い税金のせいで、若い人たちは手が出せない
都市部の一戸建ては、何と言っても地価がバカ高いのです。
東京でも地価が都内と郊外とで数十倍、いや数百倍違うところがあるのと一緒で、地方都市でも同じ現象が起きていることがわかりました。
固定資産税も非常に高く、マイホームを持つにはハードルが高過ぎるのです。
稼ぎが少なく貯金もろくに出来ない子育て世代にとって、やはり都市部に住みたくても住めない現象が起きているのです。
手を出したくても出せないといった心理であることが、同じ世帯としてヒシヒシと伝わってきました。
地方の都市部で起きている悲しいドーナツ化現象
東京都と違うなと思ったのが、都心はサラリーマンの街ですが福井の中心部は自営業の街ということです。
自営業の方だって、年々歳を取っていきます。
歳を取るとお店の継続が困難になってきます。
「息子に家業を継いで欲しいんだけれどな・・・。」
そう言われても、周りはシャッターばかりの廃墟だし郊外に行けば新しいお店があるしで、継ぐ気にもなれません。
しかも固定資産税もバカ高いしで払う気も起きません。
子供たちがどんどん新しい街に流れてしまい、都市部の自営業はパタパタと店を閉めてしまうのです。
いわゆる空き家問題が、実は中心部で起きているのです。
中心市街地の人口が減少し、郊外の人口が増えるというドーナツ化現象というやつですね。
こうやって非常に便利過ぎる街なのに、空虚感あふれる街に変わってしまっているのです。
自治体だってこの現象を何とかしようと再開発に力を入れようとしていますが、予算不足で進んでいないのが実情です。
郊外に人がいくなら、公共施設などの機関もますます郊外に立ち人がさらに移動していってしますのです。
何だかその光景を目の当たりにして、非常に悲しくなってきてしまいましたが、むしろこれからビジネスチャンスが生まれるのではないでしょうか?
地方都市部のドーナツ化はむしろビジネスチャンスなのでは?
「家を買うなら、便利なショッピングモールがある場所がいいよね。」
子育て世帯にとって、働きながら子育てをして利便性が高い場所に住むことは非常に大切なことですが、家計を維持出来る範囲内の家を買うことはもっと大切です。
廃墟のようなシャッター街にあるバカ高い土地よりも、車で仕事や買い物に行けて手頃な価格で買える家が欲しくなるのは当然の結果でしょう。
私も都市部と郊外どっち?って聞かれたら、やっぱり新しいお店がたくさんある郊外に気持ちがなびいてしまいますからね。
でもやっぱり自営業を営む高齢者の方たちは、すごいさみしがっていました。
「子供たちみんな家を出ていってしまってね。お店は来年たたむんだよ。」
高齢者の方は、非常に多くの技術力と経験が豊富です。
こんなにすばらしい才能あふれる方たちから学ぶことは、もっとたくさんあるはずです。
便利な中心地から人がいなくなっていくのは、ものすごいもったいないことです。
交通網がこんなに整備された地方都市の空き店舗をもっと活用すれば、ビジネスチャンスが生まれるに間違いありません。
経済力のない若い世代の問題点は、バカ高い土地代と維持費です。自治体は空き店舗活用補助をもっと支援していくべきです。
ほおっておくと貴重な人材を失い、ますます都市部から人がいなくなります。
ぜひ若者に地方都市の起業チャンスをください。
財源不足で厳しいでしょうが、若い人たちで起業チャンスを狙っている人はとても多いはずです。
中心部のお祭りに行った時、ものすごい若者のパワーを感じました。
あの祭りのような毎日が、地方都市には必要なのではないでしょうか?
若い人の熱いパワーがあれば、パワーに引き寄せられて戻ってくるはずです。
シャッターの灰色に染まった街が、明るい光あふれる住みやすい街に生まれ変わりますように。
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