30年後に後悔しない家選び。東京郊外の住みたくて憧れだった街に行ったら空き家だらけだった
「ウソでしょ?これが私が憧れていた街の現実だなんて・・。」
時はさかのぼって、20年前の話になります。
私はジブリの名作映画「耳をすませば」の大ファンでして、この映画の舞台になった東京都多摩市の聖蹟桜ヶ丘に、いつか住みたいと強く思っていました。
高台からキラキラと光る夜景、雲の上に浮かんでいるかのようなステキな見晴らし。
すべてが、あこがれの街でした。
憧れの街すぎて、私は舞台となった街巡りに出かけたほどです。
「耳をすませば」の舞台「聖蹟桜ケ丘」の街巡り。バロンがいるノア洋菓子店や団地などジブリの聖地に行ってきた
しかし、私はこの街を実際に歩いてみて、冒頭の言葉通り、あまりの現実に絶句してしまったのです。
そう、私が見た現実は、憧れの街とは程遠い「廃墟の街」と変わり果ててしまっていたのです。
駅前とはまったく違うほど、住宅街は人がパッタリといない
京王電鉄「聖蹟桜ヶ丘」の駅前通りです。
京王ストアなどのショッピングセンターなど、たくさんのお店で充実しています。
私が大学時代はよく遊びに来ていた街ですが、20年前とほとんど変わらずに、人の量も交通の量も多く、さほど変わった感じは見受けられませんでした。
駅前はとってもにぎやかですので、こんな街に住んでみたい!という気持ちになるのです。
しかし、駅から住宅街に向かっていくと、まるで別世界が広がっていたのです。
住宅街に向かおうとすると、こんな急こう配の階段が何箇所も出現します。
「この先に、本当に住宅街なんてあるのだろうか?」
小さい子供がいる女性やお年寄りは、この階段を毎日使って生活できているのかと、疑問に思えてしまうぐらいのしんどい坂道が続きます。
坂道と階段をゼーゼー言いながら登ってみたら、そこは確かに高級すぎるほどの住宅街がたくさん広がっていました。
東京郊外にも、こんなに高級で広い家があるのかと思えるぐらい、どこもかしこもすばらしい家の数々です。
でも周りはひっそりとしていて、ほとんど人が歩いていません。
都心を、丘の上から見渡すことができます。キレイだ〜!
景色は最高ですが、この階段を毎日使う気にはやっぱりなれません・・。
「あぁ、バスが住宅街を走っているのか。」
こんなに急な階段や坂道ばかりですから、車を所有していない家はほとんどないでしょうし、足代わりとしてバスを利用されているのでしょう。
人はほとんど歩いていませんでしたが、バスがよく通っているのを見かけることができました。
すばらしい景観と高級な住宅街で、やっぱり憧れの街という印象はあったのです。
でも、「ここにみんな住んでいるの?」と思わざるを得ないような家が、数々見受けられてしまったのです。
歩いて気がついたことは、家の門が閉まっていて表札がない!
「ここも人住んでないよね。こんなに豪華なおうちなのに・・。」
実際に歩いてみて気がついたのですが、玄関の表札が取れた家がたくさんあったことです。
表札がないだけではなく、玄関の戸がサビついた針金でグルグルに巻かれているおうちもたくさんあったり・・。
雨戸は全部閉められていて、庭は草木でボーボー生えているし、見た目からして誰も住んでいないことがハッキリとわかるのです。
これでは空き巣に入られ放題ではないかと、余計な心配までしてしまいました。
全部の区画に家がびっしりと建っているわけではなくて、大きな空き地が多数残されていました。
公園も誰もいないことで、とってもひっそりとしていてさびしいです。
外で遊ぶ子供たちが年々減っていることも関係しているかと思いますが、もし自分の子供が遊ぶとしたらここで遊ぶのだろうかと、ふと重ね合わせて考えてしまいました。
商店街もあるのですが、シャッターで閉まっているお店もたくさんありました。
商店街自体がもう全国的に廃れてきていて、時代の移り変わりだから仕方がないことかなぁと。
20年前に心ときめくぐらい憧れていた街が、実際はこのような現状であることに、かなりショックを覚えてしまったのでした。
古家を壊して2分割された新築でも、売れていないという現実
歩いていると、おそらくここに豪邸が1軒建っていて、相続などで売却し、2分割されて建てられたと思われる新築の家が、ちらほらと建てられていました。
かつて桜が丘の公示地価は、1988年の1平方メートル77万円と、バブル全盛期はすごい価格でしたが、現在は16万円。
地区計画により整然と整備された大区画だからこそ、1軒1億円以上した豪邸も、今は2,500万円程度で買えることになります。
この新築のデータを見ると、1平方メートル辺り約24万円ですが、公示地価に販売利益を乗せていますから、これぐらいの価格が妥当なのでしょうか。
現実問題、建ってから1ヶ月ほどで価格変更をしていて、それでも売れていません。半年後に売れてなかったら、さらに値下げをしてくると思われます。
これだけ周りが空き家だらけで、1億円以上した家が半額でも売れずに2,000〜3,000万円に下げてもまだ売れないのですから、新築は相当厳しいはずです。
30年後に上モノ価格がゼロになった時、ローンが残っている状態でも、買いたい人がいない状態で、果たして売りたい時に売ることが出来るのでしょうか?
親世代がこの地に高いお金を出して買って、その子供達が売りたくても売れなくて、悲鳴をあげているのも現実です。
バス便があることで駅まで行けなくもないですが、毎日歩いて通勤することを考えると駅距離約30分、しかも坂道と階段でスーツが汗だくになってしまいます。
子育て世帯が、どんどん都会の便利な街に離れていってしまう現実も、実際に歩いてみて体感してわかりました。
うーん、憧れだった街は、幻想的な憧れの街だけにしておけばよかったな・・。
でも、これが今の日本の住宅の現実。
現実を直視して考える必要があります。
「家は、憧れだけで買ってはいけないのだ。」
どことなくさびしい気持ちで溢れ返ってしまい、涙なのか汗なのかわからないまま、夕日で照らされた丘をトボトボと降りて帰ることにしたのでした。
東京郊外の空き家は、他人ごとではないぐらい厳しい現実
実は私の実家も東京郊外にありまして、こんなにセレブな高級住宅街ではありませんが、実家の周りは空き家だらけになっています。
一緒に建てられた隣の家も、夫婦共に亡くなられて空き家となり、ボウボウに雑草が荒れ放題・・。
5年に1度行う直近の「住宅・土地総合調査」によると、現在の日本中にある住宅の中で、空き家率はなんと約13.5%です。
今後人口が減るにしたがって、空き家率はどんどん上昇し、2033年にはなんと30%を超えると言われています。
3軒に1軒は、空き家になるのです。
まさにあなたの左隣りの家、右隣りの家が、誰も住んでいない状態になるという事態が、これから訪れようとしているのです。
1人暮らしをしている母もすでに70代半ばとなっており、人生80歳と考えると、この空き家に対する現実問題を、他人ごとなんて言っている場合ではありません。
2015年5月に「空き家対策特別措置法」が施行されました。
劣化してボロボロになった空き家を放置して「特定空き家」に認定されてしまうと固定資産税の減免規定の対象外となり、固定資産税が最大6倍に増えてしまう可能性があります。
しかし、空き家の所有者の7割が特に何もしていません。
壊すのにもお金がかかるし、物置きとして利用している人もいるし、新しい人へ入れ替えが進んでいないのが現状です。
聖蹟桜ヶ丘が、何も特別なことでも何でもありません。
東京郊外だけでなく、東京23区や地方都市など、日本中で空き家に対する深刻な問題を抱えているのが現状です。
「大空き家時代」が訪れる前に、これから家選びをする人は、30年後に後悔しないようにしっかりと考えて欲しいと思っているのです。
30年後に後悔しない家選びは、自分基準に合った街選びを!
「こんにちは。今日は暑いですね。」
3時間ほど歩いてみて、ペコリと頭を下げて気軽に話しかけてくれたおじいさんが、実は2人もいらっしゃいました。
うれしかったなぁ〜。
都内で人とすれ違って挨拶することが減ってしまった今、なぜかとっても新鮮で温かい気持ちになれました。
地元に愛着を持っていて、その地をこよなく愛し、生まれてから死ぬまでその地で住まわれる方も、現実はたくさんいらっしゃるのです。
私は郊外の新築住宅を、これからは絶対に買わない方がいい!とは、決して思っていません。
将来何かが起きたら売れなくなるリスクもありますが、こんな整然とした大きな土地が激安価格で買えるのですから、お得感はいっぱいにあります。
家選びは「家」というモノを買うだけなく、「地元愛」も一緒に買います。
自治体がしっかりと根づいていることから、地域をよく知る人達と温かい街づくりに一緒に参加することだって出来ます。
働き盛りの子育て世帯にとっては、やはりキツい地に間違いありませんが、定年後にゆっくりと緑あふれる地で暮らしたいという人には、ぴったりの地であると感じました。
30年後に後悔したくないからと、どんなに資産価値が高い土地を買っても、経済情勢で何度でも土地価格なんて変動していきます。
便利さを求めるか。
癒やしを求めるか。
お金も大切ですが、将来後悔しない家選びで、何を自分は1番大切にしたいのか。
持ち家じゃなくても、賃貸という選択肢もあります。
自分の基準をハッキリとさせていけば、自分に合った街が見つかるはずです。
厳しい現実を直視しながらも、机上で家選びをするのではなく、住みたいと思える街を見つけたら、実際に自分の足で歩いてみましょう。
そして住民の人達に直接もし地域の事を聞く機会があったら、勇気を出して聞いてみることも大切です。
その地に住む人にしかわからない貴重な話を聞けることで、買ってから後悔しない家選びをすることにつながっていきます。
日本の未来の住宅なんて、未来にならないとわかりません。
それでも1つ1つ、つらい現実問題から決して逃げずに、私も一緒になって実家の空き家対策をしていきたいと考えています。
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私が住んでいた東京郊外の現状は、現在はこんな状態になっていました
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