家計簿が続かない人におすすめの貯金簿。1ヶ月ごとにプラス財産とマイナス財産を把握してみよう

お金を貯めたいと思った時に、まずはじめに思いつくのが家計簿です。
私もお金を貯めようと思い、はじめに家計簿を本屋で買ってきてつけ始めたのですが、費目も合うものがないし、形式が決まりきった市販の家計簿は、煩わしくて続かなかったです。
家計管理をしていく上で、基本的なことはどうしても必要です。これだけはめんどくさくてもどうしても最初にやる必要があります。
お金を貯めるために大切な6つのステップ。1つずつ進んで家計をラクにしていこう
頑張って整理してみた結果、毎月の収入額と支出額、目標貯金額はだいたいわかりましたか?
日々の収支も把握することも大切ですが、家計簿がどうしても続かない人は、プラス財産とマイナス財産がわかる「貯金簿」を作ってみましょう。
家計簿が続かない人におすすめの「貯金簿」はこう作る!
家計簿が続かない、日々の節約が苦手でストレスフルだという人におすすめなのが、「貯金簿」です。
貯金簿とは、家庭の全資産と負債の一覧表です。全銀行の普通預金や定期預金、定期積立、解約返戻金がある貯蓄型の保険、国債、株、投資信託などの評価額をすべて書き出します。
同時に、住宅ローンや車のローンなど負債額も書き出します。
貯金簿を作るために用意するものは、ペンとノート、電卓のみ!特にむずかしい道具もスキルも必要ありません。ノートが大きかったら、持ちやすい手帳でも構いません。
ノートの見開きに、プラス財産とマイナス財産を書き込み、1ヶ月ごとに金額をつけていくだけです。自分の手を動かしてノートに書き出していくことがポイントで、頭の中に記憶が残りやすくなります。
最初につけるときは、通帳や保険証券、証券会社のサイトを見ながらやるので大変ですが、めんどくさいことからいつまでも逃げていると、いつまでも貯まる家計に変わりません。
「木を見て森を見ず」と言うように、日々の小さな節約ばかりに心が奪われていると、全体を見失ってしまいます。全体を把握してから、日々の暮らしの調整が必要なのです。
プラス財産はお金および売ればお金に変わるもの
貯金簿は、まず最初にプラスの財産から書き出していきましょう。自分の分だけではないですよ?家族分も含めて書くことがポイントです。
銀行に預けている預金額
プラスの財産で最初に書き出していくのは、預金です。家にある預金通帳を集めて、銀行に預けている金額を記帳してみましょう。
勤務先で入っている財形貯蓄額
働く人の勤め先が金融機関と提携し、給料やボーナスから天引きでお金を貯める制度である「財形貯蓄制度」があれば、銀行から送られてくる残高通知書で確認して書き出しておきましょう。
貯蓄性がある解約返戻金のついた保険
家計簿上では支出項目になってしまう保険ですが、解約返戻金のついた貯蓄型保険の保険は貯蓄扱いとし、預金と同じように記入します。
死亡時の受取金額が1,000万円の保険でも、実際に支払った掛け金を入れておきます。
株式や投資信託などの運用商品
通常の株式や投資信託のほか、確定拠出年金やつみたてNISAで投資信託の運用をしている場合も記入します。
証券会社からの報告書やインターネットで時価を確認しておきましょう。
不動産の売却可能額
土地や建物、マンションなどを持っている人は、売却可能額を調べておきましょう。
売り出し価格はネットの不動産広告などで、立地、坪数、築年数などが同程度の不動産の売り出し価格を参考にしてください。
家の中にある現金
財布の中に入っているお札や現金、貯金箱や金庫の中に入っているお金も立派な財産です。家の中のあちこちにしまってある現金を集めて集計しておきましょう。
全てのプラス財産を書き終わったら、すべてを合計します。電卓片手にカタカタと集計してみましょう。
マイナス財産は住宅ローン残高など
プラス財産を集計してみてどうでしたか?思ったより少なくてがっかりなんて、ここで思わなくて大丈夫です。プラス財産が多い少ないではなく、「事実」を知ることが大切です。
調べるのもイヤになってしまうかもしれませんが、次にマイナス財産も忘れずに書いていきます。マイナス財産とは、借金、またはお金が出ていくもののことです。
住宅ローン残高を調べて書く
住宅ローンを組んでいる人は、何千万円という額がほとんどでしょうから、家計の中で最も大きいマイナス資産です。れっきとした借金です。
マイナス資産として、もっとも把握しておきたい項目ですので、忘れずに記入しておきましょう。
車や教育費、奨学金のローンも書く
住宅ローンだけではなく、ローンを組んで購入した車や子どもの教育費、奨学金のローンを返済中の人は、マイナス財産として記録する必要があります。
クレジットカード明細などを見て、分割で引き落とされている項目がありましたら、必ず記入しておきましょう。
マイナス財産も同じように集計していきましょう。
プラス財産からマイナス財産を引いて純資産を出す
プラス財産とマイナス財産のそれぞれの合計額を出し終わったら、純資産を出しましょう。
プラス財産 − マイナス財産 = 純資産
差額があなたの家の全財産です。「えぇ、こんなに少ないの?」と泣きたくなってしまうかもしれませんが、プラスでもマイナスでも、この事実をしっかりと受け止めましょう。
先月と比べてどれぐらい純資産が増減したのか、先月の純資産との差額も記録しておくといいでしょう。
メモ欄を作って、今月の反省点を記録しておく
ただ数字だけを書いているだけでは、全く意味がありません。ただの記録だけになってしまうからです。
なぜ増えたのか、減ったのか?
その原因となったことを書いて反省し、次につなげていくことが大切です。
「今月は家族旅行に行ったので資金がかかった。」「株価が急に高騰し、資産が増えた。」など、振り返ったときにわかるように記録しておきましょう。頑張った成果を書いておくことで、モチベーションアップにつながりますよ。
貯蓄簿でもっとも大切なことは「借金があるかどうか」
プラス財産とマイナス財産を書き込み、純資産を出したことではっきりとわかることでしょう。
この貯金簿で真っ先にチェックすること、それは、「借金があるかどうか」です。
借金をしているという自覚がないことが、1番危険です。
住宅ローンは借金という自覚がほとんどなく、マイホームを持っている感覚に陥ってしまいます。マイホームは「持っている」から「借りている」という自覚を持つことが大切です。
1番大きな金額である住宅ローンを組んでいる人は、かなりの確率で純資産がマイナスになっているはずです。プラスだと思っていても、家族に秘密にしているFXの含み損やカードローンなどありませんか?
隠れた借金は、あとで命取りになります。プラス資産よりも、家族を破綻に追い込むようなマイナス資産はすべて書きだすようにしましょう。
マイナス資産がプラス資産を上回っていれば、一刻も早く黒字化するシステムを作って、借金を減らしていく仕組みづくりが大切なのです。
貯金簿で今ある財産を自覚し、将来の不安をなくしていこう
貯金簿を作る意味は、「自覚すること」です。
「自分には借金があるんだ。」
「貯金額ってプラスの財産だけではないことがわかった。」
「書いてみたら、思ったより貯金額が少なかった。」
赤字なのか黒字なのか、今あるお金を自覚することで、おのずと予算の組み方やお金の使い方が上手になっていきます。
目先の家計の問題点は家計簿の方が優れていますが、貯金簿のいいところはつけるのがラクで継続しやすく、将来的にかかる教育費や老後資金などの将来設計をしやすくなります。
全財産を書き出すこの作業は、給料日や毎月月末など、1ヶ月に1度のペースで純資産がいくら増えているのか、具体的な数字を確認するようにしましょう。
1年間つけることで、年間でどれぐらい貯められるかがわかります。短期的な目線で終わることなく、中長期目線で10年後、定年後の貯金簿も作っていくことが、お金を貯めるモチベーションアップにもつながります。
貯金額はいくら貯めていつ貯めたらいい?貯金簿に10年後と定年後の財産を書き出してみよう
将来がモヤモヤとして不安かもしれませんが、大切なことは1円単位で細かくつけていくのではなく、未来を楽しく幸せに生きていくために現状を把握することです。
お金の悩みは自然に解決しません。お金の不安を減らす努力を、積極的に行動していくことが将来の不安を減らしていけるコツです。
貯金簿は、将来の不安を解決していける1つのツールとして大いに役立つことでしょう。
さて、今すぐノートとペン、電卓を用意し、今から将来が幸せになれる貯金簿をつけていってみてくださいね。
この記事が気に入ったら
いいね ! しよう