マイナス金利で銀行の住宅ローンの金利水準が下がったからと、数字だけを見て家を買ってはいけない

日銀がデフレ脱却のために、「マイナス金利」を導入するというニュースが流れて、一体何事と思われた方も多いかと思います。
マイナス金利が導入されることによって、今まで銀行が日銀に預けたら利息が付いていたのに、反対に手数料を取られるようになります。
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銀行にとってみたら、たまったものではありませんね。
長期金利の指標である10年物国債の利回りが、現在過去最低水準を更新したことにより、大手銀行が次々に住宅ローンの金利を引き下げる動きが出てきています。
「住宅ローンの変動金利が0.3%!今が家を買うチャンスですよ!」
変動金利が過去最低水準を更新して、不動産屋さんにもすすめられたら、多少高い家でも無理して買いたくなってしまいます。
でも、ちょっと待ってください。
ここで頭が痛くなるぐらい、あなたに本気で考えて欲しいことがあるのです。
家を買おうと思った時、予算を考えることはとても必要
住宅ローンが借りやすくなったことで、家を買おうと思った時に、家の値段を考えることはとっても大事です。
年収が300万円なのに、住宅ローンを4,000万円も借りるなんて無謀過ぎる話ですが、審査に通れば借りてしまうことは可能です。
金利が 1%だったら、毎月約11万円に固定資産税と家の修繕費や管理費などがかかってきます。
家にかかるトータルを考えると、約6,000万円以上は払わなければならなくなるかもしれません。
すごい金額になりますよね。
今の家賃が月9万円で、家賃を払っていても貯金が出来るぐらいの住宅ローン額に抑えることが大切です。
自分たちが借りて払える予算額を考えることは、とっても大事なのですが、お金ばっかり考えてはいけません。
予算も大事なのですが、お金のことだけを考えて家を買うと、とんでもない失敗をすることがあるのです。
家の値段という数字を見てモデルルームに行くと失敗する
家を買おうと思ったとき、新聞広告やネットで検索をしてから探すと思います。
そんな時に、予算4,000万円ぴったりのステキな新築一戸建ての家が見つかったとします。
モデルルームに行くと、リビングにはオシャレな照明とカーテンと、ステキな家具がいっぱいあります。
「こんな間仕切りが取れる部屋で、子供たちが仲良く勉強してくれたらいいな。」
子供部屋を見て、将来の子供たちが勉強する様子を想像して、もう気に入って舞い上がってしまいます。
「こんなところに書斎を作って、自宅で仕事なんて出来たらいいね。」
そんな時にモデルルームの机で、不動産の営業担当と商談になりました。
「オリンピックに向けて資材が高騰しますから、今買わないとどんどん値上がりしますよ?」
「マイナス金利なんて今だけかもしれませんよ。家が完成する頃には上がってしまうかもしれませんよ?」
今の時点で買わないと損なんて言われたら、冷静さを失っちゃいます。
「家が値上がりするのもイヤだし、金利が低い今なら・・!」
営業担当に背中を押されて、契約書にハンコを押しちゃう気持ちはほんとよくわかります。
なぜなら私が、焦らされて背中を押されて買ってしまった1人だからです。
我が家が新築一戸建て購入を失敗し、借金500万円を作った理由(その1)
人間はお得にはとっても弱い生き物ですが、家ってお得感だけで決めてはいけない理由があるのです。
お金だけを見て家を買ってはいけない理由
住宅ローンが家賃並みに抑えられて、住宅ローンの金利も過去最低水準で借りられて、とっても満足で買えました。
しかし、お得感ばかりを考えて買ったばかりに、実は通勤が1時間以上も伸びてしまってヘトヘトに・・・。
よく見たら、隣に鉄塔が立っていてテレビや携帯の電波がほとんど入らなくてストレスが倍増!
隣の後ろの家からなんか変な異臭がしてくるなと思ったら、生ごみと粗大ごみで囲まれた「ゴミ屋敷」だったり。
モデルルームを見た時は静かだったのに、上からムクドリの大群が夕方押し寄せてきて、屋根が鳥のフンだらけになったり。
保育園が待機児童が多くて、女性が働きづらい自治体だったり。
山や川が近くて自然災害が多発する地で買い物も不便な地だとか、とても住めない場所だったなんて、ほんとによく聞く話です。
「もうこんな場所住めないわ。お金のことばかり考えてまったく調べていなかった。」
金利が0.1%減っても、あなたの「ストレス金利」が倍増することなったら、まったく意味がないのです。
お金だけを見て買うと、後から後悔することなんてたくさんあるのです。
家を買うときは、過去の常識に惑わされて買ってもいけない
「お金の常識」は、時代や経済環境によってどんどん変わっていきます。
「住宅ローンが借りやすくなったんだから、早く家を買って一人前になりなさい。」
親に相談しても、このように言われることが多いと思います。
でも家が財産になった時代なんて、高度成長期かバブルの時代だけです。
家を買ってもどんどん値上がりして、いつ売ってもお金に変えることが出来ました。
しかし、もはや「過去の常識」です。
今はどんなに住宅ローンの金利が低金利になって買いやすくなったとしても、家は親世代のように値上がりする時代ではありません。
給料も確実に増えていきませんし、万が一家を売却する時に、家の価格が下がりすぎて売れないことだってあります。
親世代の時なんて金利が7〜8%ありましたら、今の低金利は異常に安いことに間違いありません。
しかし、今の不動産価格は昔とはまったく反対の動きをしています。
ましてマイナス金利政策が実施されるとデフレになって、家の市場価格まで下がることが予想されます。
昔と違ってローンはラクラクだけれど、売る時の資産額はまったく時代背景が変わってしまっているのです。
悲しい時代ですが、空き家が腐るほど余っている時代です。
空き家対策特別措置法とは何?空き家の現状は他人ごとではない。ボロボロの実家を今後どうしていくべきか
親世代のアドバイスになんて乗らずに、自分の考えをしっかりと持って買うことが大事なのです。
数字に惑わされるな!今が幸せなら家なんて買わなくてもいい
マイナス金利で、住宅ローンの金利が下がったなんて聞いたら、なんとなく家が欲しいと思っていたら買いたくなってしまいます。
銀行の内容もよく調べず、目先の金利の数字だけで銀行を選ぶと、後から本気で後悔することがあります。
金利が下がる時代なのに、1度借りるとまったく交渉に動じてくれない銀行だってあるのです。
三菱UFJ銀行住宅ローン変動金利引き下げ交渉奮闘記。再び突撃したらとんでもない結果に!
銀行は、買う時はニコニコ顔ですが、売る時は鬼のような顔をします。
買う時と売る時の表情は、180度違うと思っておいた方がいいでしょう。
金利が下がって家が欲しくなっただけだったら、家なんて買わないことです。
こんな動機で家を買うと、後で必ず後悔する時がきます。
家は金額が大事なのではありません。
今よりさらに豊かに暮らしを変えていくために必要だから、家を買うのです。
徹底的に調べあげた結果、今の住まいより幸せ度がアップするなら買った方がいいでしょう。
でも今の賃貸暮らしで満足で、どうしても買いたい強い動機がなかったら買わないことです。
今が賃貸でも幸せで心が満足していれば、家なんて買わなくてもいいんじゃないでしょうか?
メディアや親や不動産会社に心を動かされて買うのではなく、自分や家族の気持ちを最優先することが大切です。
周りの情報に踊らされないぐらい、自分軸を持ちましょう。
買うか買わないかは、自分のタイミングが大事です。
その家に住んでお金を払って暮らしていくのは、まぎれもなく「あなた」なのですから。
住宅ローンは比較してから決めないと何百万円と損するかも?!
「住宅ローンってどこの銀行で組めばお得なのだろうか?」
住宅ローンって金融機関の選び方次第で、数百万円単位で変わってきます。
住宅ローンを組みたいけれど、どこの銀行に申し込んだらいいかわからない方は、複数の金融機関を比較してみましょう。
「住宅ローン一括審査申込サービス」を使えば、無料で複数の金融機関と比較することができます。
どうしていいか迷っている間に、あなたはどんどんお金を失うことになります。
たった1%の金利差で、貯金するよりはるかに高い節約効果が出てくるのです。
迷っていたら今すぐ行動して、各銀行同士を比較検討してみましょう。
あなたに最適な借り手が、ここで見つかるかもしれませんよ?
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