フリーランスの確定申告スマート化作戦!「マネーフォワードクラウドクラウド経費」を使おうと思ったけれど止めた件

月日が流れるのが早いもので、フリーランスになってから4度目の確定申告を迎えようとしています。
現在は経費で使ったものに関しては、「マネーフォワードクラウド確定申告」にて金融機関やクレジットカードとデータを連携して、ほぼ自動化処理でラクに管理をしています。
日々使ったレシートに関しては、今までファイルに糊付けをして日付順に管理をしていたのですが、1年間で2冊ずつ溜まっていくペースで、すでに7冊のファイルで本棚がパンパンに!
7年間の保存義務があるゆえ、このペースで行くと20冊以上が本棚を占拠することになります。
「レシートを電子化して、部屋をスッキリさせたい!」
ファイル部屋になる危機感を感じた私は、先日レシートの電子化を計画。しかし、色々と話を聞いているうちに、やっぱりレシートの電子化を断念することにしたのです。
電子帳簿保存法の改正でスマホ撮影可能に。事前に申請だけ済ます
「電子帳簿保存法」という、普段は聞きなれない法律があるのをご存知でしょうか?
1998年7月に制定された法律で、国税関係帳簿書類の全部又は一部を電子データによる保存を認めた法律です。
2005年4月に「e-文書法」の施行を受けた法改正により、スキャナによる保存が認められるようになりました。
更に2017年1月1日より、スキャナに加えてスマホやデジカメで撮影したものも、電子帳簿保存の対象になったのです。
スマホでレシートを撮影することができ、紙のレシートを保存しておかなくてもOKなのです。
ただし、始めるまでの手続きがめんどくさい!
電子保存を始める3ヶ月前に、税務署に申請しなければならず、始まったばかりの制度に職員の方と悪戦苦闘しながら何とか申請だけは済ませておいたのです。
電子帳簿保存法の改正で領収書がスマホ撮影で保存可能に!個人事業主が税務署に申請に行ってきた
担当の税理士さんと連携して使おうと思っていたのですが、一個人によるレシート電子化処理の前例がないため、どう処理していいのかさっぱりわからず・・。
税理士さんのご紹介によって「マネーフォワードクラウド経費」の運営会社であるマネーフォワードの担当の方に、直接使い方を教わることにしたのです。
「マネーフォワードクラウド経費」を電子帳簿保存法に沿って使うと大変!
経費精算システム「マネーフォワードクラウド経費」は、レシートの自動読み取り機能をはじめ、手入力の手間を省いてくれ、多くの企業で経費作業を大幅に削減してくれるシステムです。
単体で使う分には経理業務の効率化に役立ち、とっても便利なのです。しかし、電子帳簿保存法に沿って使うには、さらに作業が煩雑になってしまうことに・・。
レシートへの手書き処理が面倒くさい!
レシートに事前に名前を記入する必要があるのですが、必ず自筆の手書きでなければなりません。電車などの移動中に申請したい時、かなり煩わしい大変な作業になってしまいます。
「自筆のスタンプを作って、ポンポン押してもダメなんでしょうか?」とダメ元で聞いてみたのですが、制度上ダメでした・・。
領収書の読み取り精度が良くない!
スマホアプリからレシートを読み込んで登録する家計簿などがたくさん出ていますが、「マネーフォワードクラウド経費」でレシートを読み取ると全然精度がよくありません。
日付も間違って登録されています(泣)
タクシーなどの単純な領収書は読み取るのですが、複雑なレシートになると、支払先も日付も合計金額も入力されないことが多く、自分で手入力する必要がでてきます。
PCばかりでスマホからの入力に慣れていない私にとって、これはかなりのストレスに!
もう少し読み取り精度が良くなるといいのですが、オペレーターによる入力代行もあります。
最上位プランである「エンタープライズ」以外は1枚20円と有料になりますので、全部丸投げしたら維持費もかなりかかってしまうことでしょう。
オペレーターによる入力代行の精度が99.98%を誇る家計簿アプリ「Dr. Wallet(ドクターウォーレット)」なら、レシートは毎月100枚まで無料です。もう少し安くして欲しいです・・。
無料の家計簿アプリでおすすめ度No.1はこれ!レシートを撮影するだけなのに自動仕分けでラクラク管理
口座・カードと連携していると、明細一覧から見つけるのが大変!
クレジットカードや金融機関と連携していると、使った内容がデータとして取り込まれます。
「マネーフォワードクラウド確定申告」であれば、明細内容を確認して登録ボタンをポチッと押すだけで作業が終わってしまうのですが、「マネーフォワードクラウド経費」は連携したデータの中から見つけてレシート保存する必要があります。
たくさん買い物をしていると、明細一覧の中から見つけるのがとっても大変なのです。明細を見つけたら、レシートを撮影して内容を手入力しての作業を繰り返す必要があります。
金融機関やカードの連携を切らないと、2重登録になる恐れあり
「マネーフォワードクラウド経費」で領収書の登録をすると、「マネーフォワードクラウド確定申告」の方に自動的に取り込まれます。
ただし、両方とも金融機関やクレジットカードと連携していてどちらからも登録するようにしていると、2重登録してしまう恐れがあります。
「マネーフォワードクラウド経費」の方の連携を切って、すべて手入力で登録するという方法を取るようにするなどルールを決めてから取り込まないと、ゴチャゴチャになる可能性があります。
アマゾンや楽天などのネットの買い物はパソコン上での作業が必要
アマゾンや楽天などでネットショッピングをしたら、領収書をPDFにしてパソコンの方から保存処理をする必要があります。
今までは紙で印刷して束ねておけばよかった処理が、1つ1つの明細にPDFを添付して保存しないといけなくなってしまうのです。
スマホだけで済ませることができず、もっとめんどくさい!
システム担当の方は、「今の電子帳簿保存法の制度自体が厳しいため、今後緩和される可能性は十分にありますね。」と。
レシートに手書きが必要とか、制度自体が全然スマートではないので、ぜひ改善して欲しいです。
以上のことからハッキリ一言で言わせていただくと、電子化の方がめんどくさいです!
レシートの電子化をするために工数が何倍にも跳ね上がることがわかった私は、レシートの電子化を泣く泣く断念することになったのです。
レシートを電子化することで、税務調査時にリスクが出ることも
レシートの電子保存は、メリットばかりではありません。
もし税務調査が入った時に、今まで紙のファイルだけを出せば済んでいたことが、税務調査の担当にパソコンの閲覧を求められる可能性が出てきます。
別に悪いことをしてなきゃ堂々と見せればいいと思いますが、メールやネットショッピングの買い物履歴、ダイレクトバンキングの明細やフォルダの中身など、余計なものまで調査される可能性が・・。
ネットショッピングで買った明細も全部紙で出しておけば、パソコンなんて税務調査している場に持ってくる必要がありません。レシートや領収書を見せるだけでいいはずです。
パソコンを税務調査員に触られたくないと思うのであれば、すべてを電子化することは控えた方が良さそうです。
レシートの保存方法を工夫することに。糊付けをやめて仕分け化
なぜ電子化しようと思ったのかを振り返ってみて、1番大変なことは「レシートの糊付け」です。1枚ずつ糊をつけて、A4用紙に丁寧に貼っていく作業にかなり煩わしさを感じていた私です。
税理士さんに聞いたところ、「糊付けせずに勘定科目ごとにホッチキス止めしておけばいい」とのアドバイスをいただきました。
なんだ、糊付けして保存しなくていいのか・・と、今頃気がついた私ですが、「領収書・明細ファイル」というものを購入し、月ごとにレシートを仕分けして、多く使う勘定科目ごとに分けて入れておくことにしました。
これだったら糊付けしなくていいし、すぐに該当のレシートを探すことができます。そのうち制度が改正されたら、もっとラクに電子化できる可能性もあります。
ただファイルが増えるという問題は解決しませんが、1年間で恐らく1冊で済みそうですし、糊付けのストレスが減ったことが大きいので、ファイルの仕分け化を続けていこうと思います。
全部電子化すればいいわけではない。工夫して管理しよう!
少しでも部屋の中をスッキリしたいという思いで、レシートをベタベタと貼ったファイルが山積みになることを避けたかった私でした。
しかし、電子化してモノ自体は減っても、手間が膨大に増えてしまったらストレスが増えていくだけです。
電子化って聞こえがいいですが、すべてを電子化すればいいってものではないことを痛感させられました。
クラウドシステムで自動化して時間を減らすどころか、反対に時間が増えてしまうことで、今回は「マネーフォワードクラウド経費」の使用を見送ることにしました。
電子帳簿保存法に添っての運用が大変なだけであって、「マネーフォワードクラウド経費」はとっても素晴らしいシステムです。今後は単体で税理士さんと連携して使うことも考えています。
もっと早くからレシートの保存方法を見直してみればよかったのですが、見直しのきっかけをいただいたことで、これからファイリングをよりスマートに工夫していこうと思います。
すでに3年以上も「マネーフォワードクラウド確定申告」を使っていますが、ポチポチッと自動仕分けするだけでラクに経費処理ができています。
素晴らしいシステムがあるからこそ、仕事もグングン捗っていきます。
仕事を楽しむためには、やっぱり作業環境も楽しむことが大切です。
今後は電子帳簿保存法がより使いやすくなることを祈りつつ、4回目の確定申告に向けて、仕事周りの環境をより改善していきたいと思います。
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