2018年2月14日 

家計管理が上手になるコツは「固定費」を見直すこと。減らすよりやめる覚悟も必要

タブレットとノートとコーヒー

家計管理を始める時に大切な6つのステップがあることは、以前ご紹介しました。

貯める目的を決めて、収支を洗い出し、心がワクワクするような目的を達成するための貯金額を決めて、貯金計画に沿った費目と予算を決めていき、達成する決意を固めて行動していくパターンです。

 お金を貯めるために大切な6つのステップ。1つずつ進んで家計をラクにしていこう

誰でも最初から完璧になんてできません。ゆっくり自分のペースで実践していくことが大切です。

ここでいちばん頭と時間を使うのが、予算を立てる部分です。「家計管理シート」で費目と予算決めがもっとも難しいところだと思います。

さらに貯まる家計になるために、2種類の予算を知って、家計管理が上手になるコツをお教えしたいと思います。

家計管理の予算は「固定費」と「変動費」がある

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「お金が貯まる6つのステップ」で、年間の固定費を出したかと思います。まだ出していない人は、銀行の通帳明細などを見ながら、ざっくりでいいので出しておきましょう。

費目はそれぞれの家庭で違ってきますが、何が固定費なのかよくわからない方も多いと思います。

固定費とは?

契約によって支払いが強制的に決まっているものです。毎回一定の額を支払うことで不変費とも呼ばれています。

住宅ローン、家賃、自動車ローン、税金関係、水道光熱費、電話代、新聞代、駐車場代、生命保険料、テレビ受信料、学費、塾代、習い事代など、毎月ほぼ決まった額が引き落とされるものです。

水道光熱費やスマホなどの通信費などは変動しますが、1年間に使った支出の合計額の月あたりの平均額を出していけば、その平均額が月々の固定支出として考えることができます。

自分たちだけではなく、他と約束してお金を払っている分、見直す時も契約変更手続きが必要など、変更するのもめんどくさいのが固定費の特徴です。

変動費とは?

支払いに強制力がなく、毎月増減する支出です。

食費、日用品費、外食費、被服費、美容費、レジャー費、旅行費、交際娯楽費、こづかい費、医療費、ガソリン代などです。

よく「家計簿を節約しよう!」と思ったときは、食費の節約術などがよく主婦向けの雑誌に載っているように、こちらの変動費のやりくりが当てはまることが多いです。

家計の予算を設定する時に、固定費か変動費かごちゃごちゃになってしまうかと思いますが、コントロールできない支出とできる支出2種類があることを知っておくことが大切です。

変動費のストレスフルな節約は本末転倒

節約しようと思ったときに、どうしても頑張って切り詰めようと思ってしまうのが変動費の方です。目に見えて頑張って減らしていくことができるからです。

でも、実際に家計管理シートの中で、変動費に当たる予算の割合ってどれぐらいでしたでしょうか?

おそらく変動費の割合は、家計全体の2〜3割程度になるはずです。実際に使っているお金は固定費の方がはるかに多いのです。

10円でも安い卵を買わなきゃ!半額の見切り品を買いに行かなきゃ!と思って、数千円の節約行動に走るストレスフルな家計管理は、焼け石に水なのです。

たいした成果は上がらないばかりか、家族からは文句が絶えなくなります。これって、本当にあなたと家族の幸せと言えるでしょうか?

1,000円の節約をするために、あなたからも家族からも笑顔が消えてしまっては、本末転倒以外の何物でもないのです。

削るべきは毎日節約に励んでいる「変動費」ではなく「固定費」

家計の中でもっとも多くの割合を占めている固定費を減らす、これがもっとも大変なことで、実はもっとも効果のある家計管理のコツです。

「毎月無意識に、固定的に出ていくものを、そんなに簡単に減らせるのか・・?」と、疑問に思うかもしれません。

しかし、無意識に引かれているものだからこそ、知らないあいだに無駄なものにお金を払っている可能性が高いのです。

特に雑誌や新聞の定期購読、スマホアプリの課金、クレジットカードの年会費、スポーツジムの会費、エステの定期コースなど、固定的に払って欲しいと、相手はあらゆる手段を使ってあなたに忍び寄ってきます。

でも、無意識を意識的に対策することで、毎月払っていたお金がこれからストレスを感じることなくバッサリと払わなくて済むようになります。

例えば、「今月はスマホアプリの課金しているもので、必要か必要じゃないか、見極める日にしよう。」と決めてみる。

なかなか普段やらないことですから、苦痛作業の何物でもありません。途中でイヤになって、スマホアプリで遊んでしまうかもしれません。

でも、ここが踏ん張りどころです。「お金を生み出す大切な行動」と思って、頑張って見直しをしてみましょう。

1つのアプリに300円払っていたとしたら、3つやめることで毎月900円、1年間で10,800円と、たった1回見直すことで、年間1万円以上の節約効果をもたらします。10年間で10万円です!家族で温泉旅行に行くことができちゃいます。

削るべきものは、変動費ではなく固定費です。見直すことをなかなかしない固定費を見直すことで、ストレスなく大きな節約効果を生み出していけるのです。

固定費は「減らす」ことより「やめてみる」ことも必要

固定費を見直すときに、どうしてもつらいこと、それは「減らす」のではなく「やめる」ことです。

でも、やめられないと思うことは思い込みです。今すぐに固定概念を捨て去ってしまいましょう。

実は固定費より変動費の方が減らすことが難しいです。お米を買わなかったり、トイレットペーパーを買わなかったりなんてできないですよね?変動費をゼロにすることって難しいです。

でも、固定費はスパッとやめられるものが紛れ込んでいることがあります。

例えば、車は金食い虫です。固定費として保険料や車検代、洗車代に高速代、タイヤや車体のメンテナンス代、毎日のように使っているのであればガソリン代も固定費です。

でも、車を持つことをやめたら、車にかかっていた固定費がゼロになります。タクシー代やレンタカー代などの変動費に変わりますが、車の固定費に比べたら圧倒的に少ない額になります。

車を持つことはステータスと思い込んでいたら、まずはその思い込みから考え直してみましょう。

田舎でどうしても車がないと生活できないのか、ただの娯楽として持っているだけなのか、なぜ必要なのかを考え、いらなければサクッとやめてみる。

減らすより、やめる覚悟を持つのです。

世間が持っているから、流行っているからという目線で見るのではなく、あなたと家族が本当に必要かどうかを考え、本当にいらなかったら「ゼロ」にする勇気が必要です。

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価値観を変えていけば、節約の苦労から解放されていく

生きているうちに、色んな人と関わるようになっていき、いつの間に家族も増えていくと、次第に使うお金も増えていきます。

他人の目を気にして見栄を張ろうと思う気持ちが、次第に使うお金を膨らませていき、世間体を意識したお金の使い方をするようになっていきます。他人のためにお金を使うって、幸せを感じますか?

実は固定費の中には、世間体や見栄によって固定的に払っている場合がたくさんあります。

子どもの塾や習い事は周りが通っているから。
注文住宅や車を持つことが大人の証拠だから。
海外旅行に行くことで羨ましがられるから。

価値観を世間に合わせていると、価値観を変えていくのは相当大変かもしれません。しかし、一度固定費を頑張って見直していき、思い切ってやめてしまえば、節約の苦労から開放されていきます。

固定費が少なくなれば、本当は必要だった食費やお楽しみ費などに、お金を回していくことができます。日常の節約をするよりずっと確実で大きな節約になります。

価値観を変えていくことで、節約の苦労から開放されていきます。

苦労から開放されたければ、苦労することも大切です。家計管理に悲観的になることではなく、自分軸を大切にし、固定費見直しは家計管理を楽しむチャンスと思って、楽しく取り組んでみてくださいね。

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